Thursday 31 December 2009

鎌倉イーゲルホールコンサートの演奏感想☆

先日は
東京、埼玉、三重県などからもお越しくださった方もおられまして、
遠い中、足を運んでくださり
皆様どうもありがとうございました。

アットホームな雰囲気の木造りの響きの大変すてきなホールで、
迫力のある新納氏のスタインウェイの演奏とともに、
気持ちよく演奏させていただくことができました。

プログラムでは、
ピアニストの新納氏に、
ソロの選曲はお任せしていたのですが、
大曲で難曲のJ.S.バッハ/ブゾー二:「シャコンヌ」 
(無伴奏パルティータ第2番より)を選んでくださり、
お忙しい中でのコンサートでしたが、
新納氏の真摯さ、音楽へ対する意気込み、情熱を感じざるをえませんでした。
本番も素晴らしく幅広い迫力のありしかも温かい素敵な演奏をして下さり、
Duoでもピアノの存在感、ソロの勢いもお持ちのまま、
同時に私の表現の変化にも毎瞬間、呼応しくださり、
私は安心してメロディーを気持ちよく演奏することができ、
共演させていただいて大変嬉しく思っております。


アンサンブルといっても、相互が合わせるだけで相互の個性、勢い
が出ないまま守りに入ってしまうだけでなく、
やはりソロとソロの個々のしっかりと軸をもった存在同士がぶつかり、
融合し合ってつむぎだす
公倍数のハーモニーが演奏できたときの感覚が
私はとても大好きです。


最後のアンコール1,2曲目中、
すすり泣きがどこからか、かすかに聞こえてきまして(空耳ですかね)
それに反応して私も、今までの9年間のフランス滞在での
大変だったことが次々と頭に浮かんできて、
最後の最後の3小節とうとう唇が震えてきてしまい、
初めて吹きながら舞台でぽろぽろ泣いてしまいました。
どうも失礼いたしました。


フランス滞在10年目に入り、今までの私の中での集大成として、
皆様へ、たくさんの感謝を込めて演奏させていただきました。